種をまく

今年チャレンジする品種は以下の2つ。

  • 一寸豆簞

去年、二年前と、ひょうたんが大きすぎるがゆえ、水をしこたま求め、結局身体の大きさに対し給水体勢が間に合わず、
萎れていくというパターンを繰り返したため、
じゃあ、実が小さければ、ひょうたんも小さくなりはしねえか、という発想から買い求めた。
実が小さいだけで、その他の大きさはまるで同じ、というオチになりそうな気もするが、
試してみなければわからない。
たくさん実がなるらしいから、たのしみだ。
つづきまして、

  • フランスのひょうたん

まったく、どうして、たかがひょうたんの種のパッケージがこんなにオシャレなのか。
フランスの底力を見せつけられる気分である。
あまり形はよくないが、ものめずらしさに惹かれ、つい買ってしまった。

ちなみに、Courgeはフランス語でカボチャ。
p〓lerineは巡礼者の女性形? なんのこっちゃわからない。

裏面には各国語での紹介が。

英語の説明がわかりやすい。
ornamental fruits ━━[名] 1装飾物. 2 観賞用フルーツ.
いい加減だなあ、と思うのは、
ヨーロッパ諸国の説明文は英語の「GOURDS」を除き、どれも「カボチャ」とひょうたんを表記していることだ。
ひょうたんを表す単語がないのか? 
いや、きっと学術名はあるのだろうが、
それを表記しても理解されないから、カボチャで済ましている気がする。


もっとも、それはそれで、
オランダ語POMPOENでカボチャなのか、と
この種を買い求めなければ、おそらく一生知ることはなかった知識を得られた。
いかにもユーモラスなカボチャの形がその単語を導いてきたみたいでおもしろい。
ポルトガル語に至っては、「caba〓a]で思いきりカボチャである。
カボチャの語源はカンボジアにあると言われているが、ほんまかいな、と疑わしくなる東西への伝播っぷりである。


実はシールで隠れているが、
右下に中国語での説明がある。
「観賞用南瓜」と表記があって、やはりヨーロッパでのひょうたんの立ち位置は、
カボチャの親戚であるらしい。
あんな地面に這って実をならすものとは、まったく違う作物のように思えるのだが。


裏面に紹介文のあるのは、フランス・ドイツ・イギリス・オランダ・スペイン・ポルトガル・イタリア・中国。
このG8に日本が食い込んでいないのは、
少々腑に落ちぬ気もする。
だが、種のパッケージを見たら、その差は一目瞭然なのだが、
フランスがあくまで収穫の写真を載せ、「作物」をアピールしているのに対し、
日本は完全に工芸品、加工品をアピールである。
もはや、作物ではないのである。
パッケージひとつに、文化のちがいが炸裂というやつである。